「五大アレルゲンだけじゃない」(平成十九年七月:島菜の本⑫)
⑫平成十九年七月 食物アレルギーの情報開示
「五大アレルゲンだけじゃない」
『麺に卵は不使用』
一周年のメニュー変更時より、「そばの麺には卵は配合されておりません」という表記を致しました。アンケートなどでは多くのお客様より感謝される一方、
麺以外での卵の使用状況や卵以外の食物アレルギーについても同様に情報を開示してほしいというお声を沢山頂きました。
『五大アレルゲン』
厚生労働省はアレルギーを起こしやすいとされる
卵・乳・小麦・そば・落花生の5品目を五大アレルゲンと指定し、それを含む加工食品には、その旨の表示を義務付けております。
飲食店にはその表示の義務はありませんが、お客様の要望が多いので、情報開示の準備を進めてさせていただきました。島菜では
全ての食材及び、調味料について化学調味料・合成着色料・合成保存料の使用の有無を調査済みです。その際のノウハウを活かし、メーカーに問合わせをしました。いなむるちカマボコでは製造工程(化学調味料なしのオリジナル商品を委託生産)で卵黄・卵白が使用されているなど、五大アレルゲンの使用の有無を確認することができました。
『不手際と反省』
しかし、アレルギーは、五大アレルゲンだけではありませんでした。ふーちゃんぷるーでのゴマ油の使用有無をお客様より問われ、調理では使っていないことをお答えしました。実
はお麩の仕込みの段階で使用していおり、その旨をお伝えできず、お食事されたお客様がご帰宅後、救急車で運ばれてしまうということがありました。お客様より大事には至らなかったとご連絡を受けましたが、
あってはならない不手際と深く反省させていただきました。
『症状も食物も』
その後、多くのお客様とやり取りをさせていただいているうちにアレルギーの症状も対象になる食物も多種多様ということがわかりました。
「乳」では、直接的な乳製品以外にも化学調味料に含まれる
「乳糖」で症状がでる方もいます(島菜では化学調味料は使っておりません)。
「小麦」では
「麦全般」という方もいて、味噌に使用されている
「大麦」に症状がでたり、
「落花生」だけでなく
「ナッツ類全般」という方には油の種類も気をつけなくてはなりません。
『調べれば調べるほど』
正直なところ調べれば調べるほど、情報開示の重要性を理解する反面、その情報で誤解が決してあってはならないことだと痛感致しております。今後は
情報を求めるお客様の立場になるという基本に戻り、情報の開示の方法を検討致して参ります。
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